中国ではGoogle翻訳は使えない!
海外旅行や出張などで困るのが言葉の問題です。中国は漢字文化なので読み書きで簡単な内容なら意思疎通出来ますが、少し複雑な文だと中国語を勉強していない人には難しいです。そんな時に助けてもらうのはやっぱりGoogle翻訳だと思いますが、残念ながら中国ではGoogle翻訳は使えません!Googleのサービスはすべて中国で使えないのです。ではどうするのかというと中国製の翻訳ソフト百度翻訳を使うのが一般的です。しかし、この百度翻訳どころかGoogle翻訳をも超える中国で使える翻訳ソフトが出てきました!名前は「DeepL(ディープエル)」といいます。DeepLの何がすごいのか?これから説明していきます。
翻訳能力徹底比較!
まずは百度翻訳ホームページ:https://fanyi.baidu.com/
ホームページはGoogle翻訳とよく似た感じで中国語表示でも使い方もなんとなくわかるのではないでしょうか?これでGoogleが無くても大丈夫と思うかもしれませんが、いろいろな文を翻訳してみると「ん?」と思うことがあります。例えば下記の文章を翻訳させてみます。
中国語のニュース記事(イングランドサッカープレミアリーグの記事です)
新华社伦敦6月2日电(记者 张薇)据英国媒体2日报道,英超从当日起允许各俱乐部组织友谊赛,继续向6月17日重启联赛的目标迈进。
因新冠疫情自3月13日停摆以来,英超各队直至5月19日才被允许开展小规模、无身体接触的训练。5月27日,有身体接触的训练成为可能,这才意味着各俱乐部可以开始进行包含抢球的集体训练,但还是要让不必要的近距离接触最小化。
如今,英超更进一步对友谊赛“开绿灯”,但少不了许多严格的规定。据《每日电讯报》披露,各队可以在主场或训练基地组织友谊赛,除纽卡斯尔这种位置的俱乐部可获得特别许可,其他队前往赛场的行程不能超过90分钟。球员必须单独自驾前往,而且最好换上装备,因为比赛地的更衣室不会开放。所有参赛球员必须在最近的新冠病毒检测中结果呈阴性,而对官方比赛裁判的检测尚未进行,因此友谊赛中不会有官方裁判,由教练团队派人上场执法。此外,各俱乐部还必须提前设计好停车安排,以确保不会出现聚集或拥堵。
ポイントはプレミアリーグが新型コロナウイルスの影響で中止となっていたが、規制を緩めながら徐々に活動を開始してきているというものです。新冠というのが新型コロナウイルスのことです。
これを百度翻訳で翻訳すると
新華社ロンドンは6月2日、イギリスメディアによると、スーパーは同日から各クラブが親善試合を開催することを許可し、6月17日のリーグ復帰を目指して邁進している。 新冠の流行で3月13日の休場以来、英超各隊は5月19日まで小規模で無体接触の訓練を許可された。5月27日に体が接触する訓練が可能になりました。これは各クラブがボールを奪うことを含む集団訓練を開始することができますが、必要でない近距離接触を最小限に抑えることができます。 今、英超は更に友情試合の「青信号」に対して、しかし多くの厳格な決まりが欠かせません。デイリーテレグラフによると、各チームはホームまたはトレーニング基地で親善試合を組織できます。ニューカッスルのような位置のクラブを除いて特別許可を得られます。他のチームは競技場に行く時間は90分を超えてはいけません。選手は単独で運転して行かなければなりません。装備を変えたほうがいいです。競技場の更衣室は開放されないからです。すべての参加選手は最近の新冠ウイルス検査で結果が陰性である必要がありますが、公式試合に対する審判の検査はまだ行われていませんので、親善試合では公式の審判はありません。監督チームが現場に派遣して法律を執行します。また、各クラブは前もって駐車の手配を設計しなければなりません。
となります。「スーパー」や「英超」とはプレミアリーグの誤訳です。また、リーグの中断を「休場」と訳しています。相撲みたいですね(笑)。「新冠」とは新型コロナウイルスのことです。このように一部の単語や言い回しが不自然です。
これをGoogle翻訳で翻訳すると
新華社通信、ロンドン、6月2日(記者張偉)2日のイギリスのメディアの報道によると、プレミアリーグは、クラブがその日から友好的な試合を組織し、6月17日にリーグを再開するという目標に向けて動き続けることを認めます。
crown3月13日に新しいクラウンの流行が閉鎖されて以来、プレミアリーグチームは5月19日まで小規模な非接触トレーニングを実施することができませんでした。 5月27日からは、物理的な接触トレーニングが可能になります。つまり、クラブはボールのひったくりなどの集団トレーニングを開始できますが、それでも不必要な密接な接触を最小限に抑える必要があります。
今日、プレミアリーグは友好的な試合をさらに「青信号」にしましたが、多くの厳しい規則があります。 「デイリーテレグラフ」によると、チームは自宅またはトレーニングベースで友好的な試合を開催でき、ニューカッスル以外の場所にあるクラブは特別許可を得ることができ、他のチームのスタジアムへの移動は90分を超えることはできません。プレイヤーは車で一人で行く必要があり、会場の楽屋は開放されないため、機材に変更することをお勧めします。参加しているすべてのプレーヤーは、最新の新しいクラウンウイルステストで否定的である必要があり、公式の審判はまだテストされていません。そのため、親善試合には公式の審判はいないため、コーチチームが法執行のために誰かを派遣します。さらに、クラブは事前に駐車場の手配を設計して、集まりや混雑がないことを確認する必要があります。
しっかりとプレミアリーグと翻訳できています。百度翻訳に比べると言い回しの不自然さは少ないですが、単語の翻訳はおかしなところがあります。親善試合を友好的な試合と訳したり、ボールを奪うという表現がボールのひったくりとなっていたり、ロッカールームが楽屋(笑)と訳されています。新型コロナウイルスの翻訳はcrownと英語になっていたり、クラウンとカタカナになったりまだ学習が足らないようです。
ではお待ちかねのDeep Lの翻訳です。
ロンドン 6月2日(新華社) – 英メディアによると、イングランドプレミアリーグ(EPL)は2日、クラブが同日以降に親善試合を開催することを認め、6月17日のリーグ再開という目標に向けた動きを続けている。
3月13日に新冠の流行が停止して以来、プレミアリーグのチームは5月19日まで身体接触なしの小規模なトレーニングを行うことができず、5月27日には身体接触トレーニングが可能となり、クラブはボール奪取を含むグループトレーニングを開始することができるようになったが、それでも不必要な接触を最小限に抑えることができるようになった。
今やプレミアリーグはフレンドリーマッチに “緑の光 “を与えているが、厳しいルールも多い。 英『Daily Telegraph』によると、ニューカッスルのようなポジションにあるクラブには特別な許可が与えられているが、ニューカッスル以外はグラウンドまでの移動時間が90分を超えることはできないという。 選手は一人で運転しなければならず、会場のロッカールームは開放されないので、ギアチェンジをした方が良いでしょう。 すべての選手は最新のニュークラウンのウイルステストで陰性になっていなければならず、公式試合の審判員のテストはまだ行われていないため、親善試合では公式審判は行われず、コーチングスタッフが法律を施行するために誰かを派遣することになる。 また、クラブは、人が集まったり混雑したりしないように、事前に駐車場の手配を設計しなければならない。
イングランドプレミアリーグと正しく翻訳できています。また、Googleがひったくりと表現しているところもボール奪取と自然な訳です。更衣室でも楽屋でもなくロッカールームと訳せたのはDeepLだけでした。コロナウイルスだけはニュークラウンと誤訳しましたが、新しい言葉ということでAI学習が不足しているためだと思われます。このように完璧ではないものの、単語の正確性や文法、言い回しでもDeepLが一つ抜けた完成度です。
DeepLはドイツ開発
これでわかるようにGoogleに勝る翻訳精度を誇るDeepLはドイツの新興会社で2020年3月19日より中国語、日本語に対応しました。これにより長らく百度翻訳一択であった状況から一転し、私はDeepLしか使わなくなりました。DeepLを開発したのは中国と友好的な関係を保っているドイツの会社ですので、中国のIT企業規制や米中貿易戦争の影響も受けにくく、安心して中国で使えます。
DeepL:https://www.deepl.com/translator
上がDeepLのブラウザ上の画面です。左側に翻訳したい言語を入力すると右側に自動的に翻訳されます。これだけでもかなり便利なのですが、いちいちブラウザを立ち上げないといけませんし、画面を切り替えるのも面倒です。これを解決するのがデスクトップアプリです。上の画面の右上に「Windowsにダウンロード」のボタンがあります。これをクリックするとデスクトップ用のアプリがダウンロードできますので、これをパソコンにインストールするといちいちブラウザを立ち上げないでDeepLを使うことができます。
デスクトップアプリが神!
上の写真がDeepLデスクトップ版を使っている時の画面です。百度翻訳やGoogle翻訳だと翻訳したい文章を選択してコピー&ペーストで所定の場所に文書を張り付けた後、翻訳ボタンを押して翻訳文書が表示されますが、DeepLデスクトップは文書を選択してCtrlボタンを押しながらCボタンを2回押すだけで自動的に翻訳文書が表示されます。ブラウザを立ち上げる必要もなく、新たなウインドウすら開ける必要がないためネットの文章やメールの文章を素早く翻訳するのに非常に便利です。
用語集機能で完璧翻訳アプリ完成!?
このように今でもかなり便利なアプリなのですが、2020年5月6日にさらに新機能「用語集」が発表されました。以下はDeepLのニュースリリースです。
用語集には、名詞、動詞、形容詞、副詞の他に、複数の単語から成る表現も追加できます。翻訳時には、DeepL翻訳が語法を整えたり前後関係の整合性をとったりして、お好みの訳語で訳出します。カスタマイズ機能のオンとオフはいつでも自由に切り替えられるので、必要な時だけ用語集のルールを適用できます。無料版のDeepL翻訳をお使いの場合、用語集に追加できる数には上限がありますが、DeepL Proにご登録の場合は、上限なしでお好きなだけ追加可能です!
用語集は現在、ドイツ語から英語、フランス語から英語、英語からドイツ語、英語からフランス語、の組み合わせでご利用いただけます。今後、近いうちに、DeepL翻訳の訳文を自分好みにカスタマイズできるオプションをさらに充実させ、その他の言語の組み合わせも追加していく予定です。
https://www.deepl.com/blog/20200506.html
まだ、中国語、日本語がないのが残念ですが、近いうちに追加されると思います。そうなると本当に自然で正確な翻訳が素早くできるようになります。日中の用語集が使えるようになれば有料版のDeepL Proに登録して使い尽くすつもりです。
コメント